グループメッセージングに新たに参入した「PingMe」に勝算はあるのか?
昨年末から今年の前半にかけて、GroupMe、Beluga、FastSocietyなどのいわゆる
「グループメッセージング」カテゴリはNext Twitter, Next foursquareという視点で
大きな注目を集めていました。
実際BelugaはFacebookに買収され、現在はFacebook Messengerというオフィシャル
のアプリになり、GroupMeは直近でSkypeに買収されました。
こういった一連のバイアウトという結果をうけて、このカテゴリでのTech界隈における
熱狂は一旦落ち着きをみせた感がありました。
ただし、「モバイルコミュニケーションプラットフォーム」という普遍的でスケール
感のあるレイヤーで見た場合、本家AppleのiOS5で実装されるiMessageや、Androidの
大手デバイスメーカーであるSamsungがChatOnという自社プラットフォームをスター
トさせるなど、その可能性と話題性には事欠かない分野ではあります。
ここへ来て、「グループメッセージング」のカテゴリに新たに「PingMe」
というサービスが加わりました。
本サービスを提供しているのが「ソーシャルリターゲティング」のRadiumOne。
つまりソーシャルアドネットワークの会社がPingMeをローンチしました。
実際、開発しているのは同社ラボ部門のRadiumOne Labsなので、単なるラボ
的な位置づけとも思ったのですが、同社の事業内容との大きな戦略をもった
ローンチのようです。
つまり、同社のコア技術となる「ソーシャルリターゲティング」においては、
Twitterをはじめ莫大なソーシャルデータの分析が必要であり、そのデータを用いて
ブランドに対して最適な消費者をマッチングさせていきます。
そのソーシャルデータの蓄積においてグループメッセージングというソーシャルかつ
クローズドな自社サービスを提供することによって、より深いデータ取得と解析に
よるソーシャルリタゲのプラットフォームを強化する動きと見てとれます。
ただし、それはあくまでそのサービスが単独のサービスとして価値があり、ユーザーが
日常的に使うポジションを取らなければならないのは自明です。
今更グループメッセージングのカテゴリで勝てるのか?
そこが大きな疑問だったのですが、なかなかどうして、実際アプリを使ってみるとUI、
細部のデザインやギミック、外部のソーシャルとの連携機能など、かなり完成度は高い
印象です。
また、リリース時点でiPhone/Android、さらにBrackberryとWindows Phoneも開発中
の模様で、相当に盤石な体制で開発しているのが伺えます。
実際ファウンダーのGurbacksh Chahalはまだこのカテゴリにはイノベーションの余地が
あると発言しているそう。
ひょっとしたら、ひょっとするかもと思わせてくれるアプリでした。
[vimeo http://www.vimeo.com/28684831 w=400&h=225]
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