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2011-09-15

TechCrunch Disrupt & サンフランシスコで感じた日本人の可能性

Disrupt

9月12日〜14日で開催されたTechCrunchの世界最大級のローンチイベント

「TechCrunch Disrupt」に3日間出展するためにSanFranciscoに来ています。

主に先月リリースしたグローバル向けサービスのPR活動がメインです。

 

本日カンファレンスは終了し、早速明日には日本に戻るのですが忘れないうちに

こっちの温度感と感じた考えたことを残しておきたいと思います。

 

ネットワーキングの重要性

VCに投資してもらうにせよ、マーケティングにせよ、結局は人のつながりが重要なのは

日本も世界も変わらないということを実感しました。もちろん絶対条件ではないですが、

成功の確立をグッとあげるためには地道なネットワーキング活動(信頼関係)は必要だし、

そのためには拠点もこちらに移す必要があると思いました。結局具体的なビジネスの話に

なると距離の壁は以外と厚い。

 

日本のスタートアップが負けているもの

Disruptのサービスレベルで感じたのは、類似のサービスが多く(展示以外のサービスも

含めて)、もはや機能だけでの差別化は難しいというのが最も大きな点です。

良いコンセプトはすぐにキャッチアップされるので、どのカテゴリもすぐにレッドオー

シャンになります。なので機能で差別化しようとしてもそもそも無理がある。

 

その中で重要なのが「Marketing」と「UI/UX Design」だと感じました。少なからず出展

しているサービスやBattleFieldのサービスはここが優れているものが多く、日本はこの点

において1歩も2歩も遅れている印象です。

「Marketing」においては、こういったカンファレンスへの出展やそれを前提とした

Marketingはもちろん、Launch Marketingに関してもLaunch前に色々仕込み、Launch後の

フォローアップも計画的に組んだ上でサービスを展開することがもはや当たり前のような

感じです。

「UI/UX Design」においては、それ自体が見れば武器だとわかるようなレベルが重要で、

その体験やデザインを常に高速で改善し続けるしつこさも重要だと思いました。

無理にブルーオーシャンを探すよりも、「Marketing」と「UI/UX Design」のノウハウを

持つことが今後のスタートアップの競合優位性になると思います。

 

現地でのダイレクトフィードバック

日本からもかなり情報はキャッチアップしていたのですが、現地の人から受けるフィード

バックの中には、拾いきれていなかった情報や視点が多くプロダクトレベルではもちろん

なのですがやはりMarketingレベルでもかなり参考になりました。

こちらも現地に根ざして大きな流れの中に身を置かないと感じれないものだと思います。

 

Simple is awesome!!

こちらで一番良く聞いたワードは「Pitch」と「Awesome」。

エレベータピッチが語源の「Pitch」はもはや動詞になっていて、

「1分あげるからGuysのサービスをPitchしてくれ」というパターンが多かったです。

つまりその短い間でも印象に残るようなコンセプトや問題定義、そしてその結果

「Awesome! (素晴らしい!)」と言わせることが何より重要。

 

日本のスタートアップが多かった

サムライインキュベートさん系とかの影響もありましたが、日本人や日本のスタート

アップが多かったというのが個人的というよりは話した日本組の中で共通の認識でした。

Techwaveの湯川さんは日本人の「シリコンバレーバブル」という表現をしていました

が、バブルであれブームであれ形からであれ、少なからず今まで日本にこもっていた

ITベンチャーがこうやって世界に目を向けて実際に行動に移している状態は素晴らしい

ことだと思います。

少なからずガラケー時代からガラパゴスな状況を見てきた自分としては今のあるべき姿

かと。日本のプロ野球選手がメジャーリーグを目指したり、サッカー選手が海外のメジャー

クラブで活躍することを目指すのと同じで、シンプルに意義ある動きだと思います。

 

我々はスマートフォンの分野で、iOSやAndroidなどグローバルなプラットフォームで

戦っているからには、世界を視野にいれないと同じようにスケールするスゴいサービスは

作れないと思い、今回のグローバルサービス開発や海外カンファレンスへ出展しています。

これはマーケティングにおいてシンプルに情報のピラミッド、トレンドセッターである

サンフランシスコで先ずはPRすることがグローバルに展開する上で重要だと思ったから

です。もちろんそういったグローバルマーケティングの手法においては、例えば近くの

アジアから展開するというのも1つの重要な方法だとは思いますが。

少なからず、もっとグローバルでメジャーな高い視点を常に持たないと、国内でさえ特定

のカテゴリやレイヤーを除いては危ういかと思います。GoogleやTwitter、Facebookのよう

な”世界を変える”スケール感のサービスを目指すならば。

 

日本のスタートアップは世界で勝てるのか

結論おおいに勝てると思いました。

前述した「Marketing」に関しては現地に身を置けばキャッチアップは可能だし、

「UI/UX Design」に関してはむしろ日本人がより強みを発揮できるところだと思います。

人の気持ちを常に考え、繊細な日本人のカルチャーはやはり素晴らしいとこちらにきて

感じました。

 

私の尊敬してやまない人物にプロレスラーの故三沢光晴さんがいます。

彼は才能に溢れてかつ努力家で、そしてなにより強いメンタルで日本界では誰もが認める

トップレスラーでした。私は彼の生き方含めすべてが大好きだったのですが、悔やまれる

のがどこまでいっても「マイナーな存在」で終わってしまったことです。

それは「イチロー」と比べればわかりやすいのですが、私は三沢さんはイチローと同じか

それ以上の素質を持っていたと思います。ただ「イチロー」は超メジャーになりました。

では彼らの違いは何だったのか。それは三沢さんがプロレスを選び、イチローが野球を選

んだ、ただそれだけだと思います。

 

つまり「戦う場所を選ぶ」という決断がものすごく大事だと思います。

 

ITにおいて本気で世界と戦って世界を変えたいと思うなら、日本のスタートアップでも

十分に可能だと思います。

 

 

世界を席巻した日本の「ものづくり」魂を再度見せつけたいと思う。

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